ここは 金井地区の 【一宮神社】 ここはかつて7世紀から8世紀にかけて金井廃寺があった場所といわれています
この神社にある石鳥居の 『笠石』 が割れて その下にある 『貫』 も割ってしまいました
たぶん 隣にある大きな杉の枝が落ちて割ってしまったのではないでしょうか?
割れ方からして 石材そのものの風化が進んでいて接着等の修理ができない状態です
今回落ちた 『貫』 は10年以上前に割れ落ちたことがあり その時は新しい材料で作り直しました
近くの 『大宮巌鼓神社』 の高山宮司に魂抜きをしていただいてから撤去しました
残念なことに鳥居に建立年は彫ってありませんでした
先ずは基礎工事 見えなくなるところですが最も重要な部分です コンクリートやクレーンの無い時代には多くの知恵を結集して鳥居を作ったのでしょう
基礎工事完成! その上に 『台石』 を据え付けます
高さ2.4メートルの高さに足場を組みました 明日に備えて移動クレーンを搬入
建立当日 12トンクレーンが到着 神社前の通りが広くなっているので安心して作業ができます
最初に建てる 『柱』 の直径は32センチ 長さ3.5メートル 重さは約1トン
1本のベルトで吊る方法もありますが 今回は2本のベルトで吊りました
1本目の柱を建てるのが特に大変 モルタル量を調整して内側に傾くように据える
何度も上げ下げを繰り返し決定 その後クサビで仮固定 柱上部はパイプで固定
もう1本の柱を立てながら 柱の間に 『貫』 を入れて2本の柱位置を決めます・・
最も重要な作業なだけに これまでは緊張の連続です
【一宮神社】 と彫った 『額』 を据えてから 2本を組み合わせる 『笠石』 を上げて
このように組み上がりました いやぁ 無事に組み上がって良かった
組立をずっと見守ってくれた神社役員さん クレーンのオペレーターも加わり記念撮影!
このあとに仕上げの仕事が待っています 下では柱をモルタルで固定
上ではクサビ石を取り付け(石鳥居の場合 クサビ石は飾りです) それからコーキング目地
上部の作業を終えて足場を取外します 柱の後には 『銘板』 を取り付けます
いよいよ完成です
石の表面は刃物で叩いた 『ビシャン加工』 文字は地域の書道愛好誌 『書源』 の代表にお願いしました
今回製作の鳥居は今までの鳥居に近い大きさ 小振りの石鳥居は作ったことがありましたが この大きさは初めての挑戦 いやぁ勉強になりました!